通信制の恋
私の精一杯の笑顔と返事を送ったが、直からの反応が何もなくて、私はオロオロした



「(えっえっ…、何か間違えた…?)あ、あの、直…?」


「結…」


「は、はい!」


名前を呼ばれてつい元気よく返事をすると、直は私の手を引いて自分の胸に引き寄せた。


ぎゅっと優しく包み込むように抱き締められ、私の心臓は爆発寸前だった。


ただでさえ、直を意識し始めてから数ヶ月、こんな日が来るなんて思っても見なかったため、急な展開に頭がついていけなくなってきた。


「結、本当に俺でいいの?」


「う、うん。直がいい…」


「俺、独占欲強いよ?嫉妬もする。結を誰にも渡したくない。」


「どれも嫌じゃないよ。嬉しい。」


へへへ、と両想いになれたことでにやける顔をしていると、直がより一層強く抱き締めてきた。


「絶対大切にするから…」


「…うん」


その後ゆっくりと私の体を解放した直は、緩やかな笑みを浮かべて、「じゃ、また学校で」と言って去っていった。


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