通信制の恋
初めてのバイト
夏休みも前半の折り返し地点に来た頃、私は求人雑誌と睨めっこしていた。
その日、家に遊びに来ていた杏樹ちゃんが持ってきたのだ。
「杏樹ちゃんはどんなバイトするの?」
「んー、無難にレストランのホールとかかな。」
「私どうしよう…」
求人雑誌をグッと握りしめて、私は杏樹ちゃんに助けを求めた。
が、肝心の杏樹ちゃんは最近好きな人が出来たようで、その人一筋となり、絶賛猛アタック中なのだ。
そのせいで私の話など空返事で全然参考にならなかった。
「あ、そだ、天野くんもバイトしてるんだよね?紹介してもらったら?」
「直に?」
私は"その手があったか!"と早速直に連絡したのだが、一向に出なかった。
何かあったんじゃないか、と心配になったが、そこでさっきまで好きな人とメッセージのやり取りをしていたであろう杏樹ちゃんが、スマホをテーブルに置き、私の方を見た。
「正しく今、バイト中なんじゃない?」
「あ、そうかも…、ちょうどお昼時だ…。飲食店かな…?」
「かもしれないね。」
その日の夜、早速直に電話をして聞いてみた。
「俺のバイト先?ああ、駅前にできたカフェ。結が来るなら俺も頑張ってるとこ見せなきゃね」
「紹介してくれるの?ありがとう!」
「んーん。どういたしまして。面接とか履歴書のこととかまた明日聞いてくるから。」
「お願いします。」
そう言って私は直との電話を切った。
その日、家に遊びに来ていた杏樹ちゃんが持ってきたのだ。
「杏樹ちゃんはどんなバイトするの?」
「んー、無難にレストランのホールとかかな。」
「私どうしよう…」
求人雑誌をグッと握りしめて、私は杏樹ちゃんに助けを求めた。
が、肝心の杏樹ちゃんは最近好きな人が出来たようで、その人一筋となり、絶賛猛アタック中なのだ。
そのせいで私の話など空返事で全然参考にならなかった。
「あ、そだ、天野くんもバイトしてるんだよね?紹介してもらったら?」
「直に?」
私は"その手があったか!"と早速直に連絡したのだが、一向に出なかった。
何かあったんじゃないか、と心配になったが、そこでさっきまで好きな人とメッセージのやり取りをしていたであろう杏樹ちゃんが、スマホをテーブルに置き、私の方を見た。
「正しく今、バイト中なんじゃない?」
「あ、そうかも…、ちょうどお昼時だ…。飲食店かな…?」
「かもしれないね。」
その日の夜、早速直に電話をして聞いてみた。
「俺のバイト先?ああ、駅前にできたカフェ。結が来るなら俺も頑張ってるとこ見せなきゃね」
「紹介してくれるの?ありがとう!」
「んーん。どういたしまして。面接とか履歴書のこととかまた明日聞いてくるから。」
「お願いします。」
そう言って私は直との電話を切った。