通信制の恋
随分と年季の入ったような作りだが、私の記憶上、このカフェは前からあるものではなく、最近できたものだと思う。
わざと古そうにしてるのかな。
「さ、入って。」
先に直が入り扉を開けてくれた。
「お、お邪魔します…」
そーっと中に入ると店内はほんのりと明るく、壁には本棚が備え付けてあって所狭しと本が詰まっていた。
「あ、君が直くんが言ってた彼女さん?」
「か、彼女!?直、どう言う紹介してんの!」
「だって、結は俺の彼女でしょ?そう言って何が悪いの」
「そ、そりゃ、彼女だけど…」
顔がぼぼぼと赤くなるのを感じながら、私は奥から出てきた人にぺこりと頭を下げた。
「今日からよろしくお願いします。」
「礼儀正しくていいね。僕は牧田。まきさんって呼んでいいから。もしくはマスター、とか」
「は、はい!まきさん、よろしくお願いします!」
細身で丸眼鏡をかけた牧田さん、もとい、まきさんは明るく少しおちゃらけた人だった。
「(この人なら大丈夫かも…)」
そう思っているといつのまにか直は店の奥に行っていたみたいで、腰巻きのエプロンを身につけて出てきた。
「この奥に女性用の更衣室というか、ロッカーがあるからそこに荷物を置いて。ロッカーに入ってるのが名札とエプロンだから、それを身につけて来てね。僕はカウンターにいるから。」
「はい!」
私は言われた通りに店の奥へ進み、レディースと書かれた部屋のドアを開けた。そこにはロッカーが数個置いてあり、名前が貼ってあった。
「黒沢…黒沢…。あった。ここだ」
自分の名前を見つけるとそのロッカーを開けた。
ロッカーの中にはすでに名札とエプロンが置いてあり、私は荷物のトートバッグをロッカーにしまい、エプロンを身につけた。
わざと古そうにしてるのかな。
「さ、入って。」
先に直が入り扉を開けてくれた。
「お、お邪魔します…」
そーっと中に入ると店内はほんのりと明るく、壁には本棚が備え付けてあって所狭しと本が詰まっていた。
「あ、君が直くんが言ってた彼女さん?」
「か、彼女!?直、どう言う紹介してんの!」
「だって、結は俺の彼女でしょ?そう言って何が悪いの」
「そ、そりゃ、彼女だけど…」
顔がぼぼぼと赤くなるのを感じながら、私は奥から出てきた人にぺこりと頭を下げた。
「今日からよろしくお願いします。」
「礼儀正しくていいね。僕は牧田。まきさんって呼んでいいから。もしくはマスター、とか」
「は、はい!まきさん、よろしくお願いします!」
細身で丸眼鏡をかけた牧田さん、もとい、まきさんは明るく少しおちゃらけた人だった。
「(この人なら大丈夫かも…)」
そう思っているといつのまにか直は店の奥に行っていたみたいで、腰巻きのエプロンを身につけて出てきた。
「この奥に女性用の更衣室というか、ロッカーがあるからそこに荷物を置いて。ロッカーに入ってるのが名札とエプロンだから、それを身につけて来てね。僕はカウンターにいるから。」
「はい!」
私は言われた通りに店の奥へ進み、レディースと書かれた部屋のドアを開けた。そこにはロッカーが数個置いてあり、名前が貼ってあった。
「黒沢…黒沢…。あった。ここだ」
自分の名前を見つけるとそのロッカーを開けた。
ロッカーの中にはすでに名札とエプロンが置いてあり、私は荷物のトートバッグをロッカーにしまい、エプロンを身につけた。