通信制の恋


「結はテーマパークがいい?それとも静かな観光地がいい?」


「うーん…、テーマパークとか人の多いところは苦手だから…、静かな観光地がいいかな。あ、神社参りとか興味あるの。」


「分かった。俺も静かな方がいいかな。じゃあ、旅行のことも考えようか。」


「うん!」



そんな話をしているといつのまにか私の家に着いていて、私は直と名残惜しくも離れた。



その日の夜はスマホで2人で行ける静かな観光地を色々と探した。


バイトは始めたばっかなので、旅行に行くのはまだまだ先になるが、学校が始まってもバイトを続ければなんとか行けそうだった。



バイトを始めて2週間が過ぎた頃、私のスマホに杏樹ちゃんから連絡が入っていた。


メッセージを見ると…


「"プールに行こうよ!"かぁ…、プールかぁ…。最近行ってないなぁ…」


自分の部屋のベッドで横になりながらスマホを操作して、早速杏樹ちゃんに返信をした。


「えっと…"私も最近行ってないから、行きたい!"と…」


そう打ち既読になるのを待っていると、


既読がついた瞬間、電話が鳴った。



びっくりして落としそうになるスマホを慌てて掴むと、急いで電話に出た。


「も、もしもし?」


『もしもし!結!プール一緒に行ってくれるの!?』


「うん。私も最近行ってなかったし…」


『水着は?』


「あ…、水着無いかも…。」


『じゃあ、今度一緒に買いに行こうよ!』


「い、いいの?」



『うん、もちろん!私も水着新調しようと思ってたところでさ!』


「どこに買いに行く?」


『うーん…、ショッピングモールに行きますか!』


「ん、わかった!いつ行く?」


『明後日はどう?』


「明後日ね、空いてるよ!」


『じゃあ、明後日ね!』


そういうと私は杏樹ちゃんとの電話を切った
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