通信制の恋
そのまま私は家まで送ってもらい、そそくさと自分の部屋へと向かった。


ばふっとベッドに倒れると、先ほどの直の表情を思い出して、またジタバタとしてしまい、母親に怒られた。



そして、明後日




「結ー!」


「杏樹ちゃん!」


ショッピングモールの近くの駅前に集合した私と杏樹ちゃんは少し歩いてショッピングモールへ向かった。


そこで私はプールに直もついていくということを杏樹ちゃんに話した。


すると、


「やっぱり来るよね〜!来ると思った!」


「杏樹ちゃん、分かってたの?」


「あの天野くんの溺愛っぷりを見れば分かるわよ!あのさ、それで…、太陽くんは来るのかな?」


急にもじもじし始めた杏樹ちゃんに私はピーンと閃いた。


「直が東雲くんにも連絡して4人でプールに行こうって言ってたよ?」


「ほ、ほんと!?」


「うん。杏樹ちゃん、良かったね。東雲くんに可愛いって思ってもらおうね!」


「なっ!バレた!?」


「バレバレだよ〜、さっきの杏樹ちゃん、恋する乙女だったもん」


耳まで真っ赤にして顔を覆う杏樹ちゃんに私の心はポワポワした。




そんなこんなでついたショッピングモール。


夏休みだからか、人が多くひしめき合っていた。


「水着のコーナーは二階だね。」


「うん、行こ!」


2人でエスカレーターに乗って二階にたどり着くと真正面に水着を着たマネキンがどどんと置かれていた。


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