通信制の恋
お昼のオムライスにありつけたのは、予定時間の50分よりも遅い1時間が経ってからだった。


「は〜、お腹空いた!食べよ食べよ!」


「うん!もうペコペコ!」


「「いただきます!」」


私は王道のトマトケチャップのチキンライスに自家製トマトソースがかかったオムライス。


杏樹ちゃんはキノコのホワイトソースがかかったのを選んだ。


「んー!美味しい!」


「んね、美味しいね!」


2人で黙々と食べ完食するとお会計は個別で行い、私たちは店を後にした。


「さて、そろそろ帰りますか!」


「そうだね。あれ、直からメッセージ来てる」


「なんだって?」


「"今どこにいるの?"だって。」


「今日水着買いに行くの伝えたんでしょ?」


「うん。ショッピングモールってことも知ってると思うけど…。まぁ、いいや。えと、"オムライス屋さん出たとこだよ"と…」


私はその時深くも考えなかったが、直へのこのメッセージが役に立つとは思ってなかった。
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