通信制の恋
駅に着くと既に杏樹ちゃんと東雲くんがいた。


例の一件以来、東雲くんは杏樹ちゃんのことを気にかけるようになったらしく、杏樹ちゃんは嬉しそうにそのことを電話口で語っていた。


今日も東雲くんが家に迎えにきてくれたようで、一緒に駅で待っていてくれた。


「お待たせ、杏樹ちゃん。東雲くん。」


「結!んーん、私たちも今来たとこなの。」


「じゃあ、そろそろ電車の時間だし、行こうか。」


東雲くんがスマホで電車の時刻を調べていたのか、スマホをポケットにしまい、そう言った。








「わーーー!!!広〜い!!!」


「広いね!流石有名なプール施設!!」



プールについて、着替え終わると私たちは一目散にプールのそばまで走った。


今日来たのはスパランドも併設された施設で、私たちの住んでる市の中でも一番大きいプールで、色んなプールのアトラクションがあった。


中でも最長100mもあるウォータースライダーなんかは、ここの施設の目玉でもある。


「結、離れちゃダメ。」


「杏樹も。」


はしゃぐ女性陣より冷静な男性陣はパーカーを羽織っており、前は閉めていなかったため、その、腹筋が見えているのが私には刺激的で、直を直視することができなかった。

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