通信制の恋
私と杏樹ちゃんが浮き輪に乗り流されていくのを男性陣が浮き輪の紐を持ち、流されすぎないようにセーブしてくれていた。


「結、楽しいか?」


「うん!楽しい!」


「そっか」


私が満面の笑みで答えると直も優しくふんわりと微笑んだ。


その笑顔に私はドキッとして、顔を赤くしてしまった。


「結、顔赤い」


「指摘しなくていいです!」


そんなこんなで、あっという間に流れるプールを一周した私たちは他のプールにいくことにした。


大きなウォータースライダーのあるエリアにやってきた。


ここは複数人で1つのゴムボートのようなものに乗り、ものすごい角度から落下、そして、ほぼ垂直になるような壁にスライドしていくというものだった。


「こ、怖そう…」


「結、こういうの苦手?」


「ち、ちょっと…。でも、やってみる!」



そう言ったのだが…




「きゃー!!!!!む、無理無理無理〜!!!」



私の断末魔がプールに響き渡った。
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