通信制の恋
「つ、疲れた…」

まだ1つのアトラクションにしか乗ってないのに、私はぜーぜーと息が荒くなってしまった。


先ほどのアトラクションで叫び過ぎたのか、喉も少し痛い。


「結、大丈夫?」


「ちょっと無理して乗らせちゃった?」


「だ、大丈夫!次なに行く?」


「結、無理しなくていいから。休も?」


直がしんぱいそうにこちらを見ていて、なんだか申し訳なくなり、私は折れた。


「じゃあ、ちょっと休みます…。杏樹ちゃんたちは次行ってきていいよ」


「そう?ま、天野くんが付いていれば大丈夫か!また後で合流しようね!」


「うん!私たちこの近くの休憩スペースにいるから」


「分かった!じゃーね!」


私は直と共に休憩を。杏樹ちゃんは東雲くんと別のウォータースライダーに向かった。


「ごめんね、直。付き合わせちゃって…」


「結が謝ることなんてないよ。俺が好きで一緒にいるんだから。この間のことも忘れてないでしょ?」


「う…、うん…」


直の過保護には正直安心している。この間のように知らない男性に声をかけられるのが怖くなっていたのだ。


直や東雲くんなら全然そんなこともないんだけど。


「何か飲み物買ってこようか。」


「わ、私も行く!」


「ん、分かった。」


直と別れたらまた何か巻き込まれるんじゃないかと思って、直の手を握って飲み物が売られているフードコートへ向かった。

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