通信制の恋
フードコートはさほど混んでおらず、直ぐに注文が出来た。


「アイスコーヒー1つと…、結は何にする?」


「じゃあ、アイスレモネード。」


「それください。」


「かしこまりました。」


私がお金を出そうとちっちゃなバックの中をごそごそとしているといつのまにか、直がお金を出してくれていた。


「そんな、直、悪いよ!」


「こういう時には彼氏を頼って。」


「う…」


彼氏というワードに弱い私を知ってのことか直はそう言ってお会計を済ませてしまった。


「ごちになります…」


「ふふ、はい」


クスクスと笑う直に、わたしは照れて、直ぐにレモネードを口に含んだ。


レモンの酸っぱさが心地よくて蜂蜜の甘さが後を引き、とっても美味しかった。



しばらくすると、杏樹ちゃんからメッセージが来ていた。


「"もうアトラクション制覇しちゃったからお昼にしよう!"だって。」


「もうそんな時間か。結、食べられそう?」


「うん。軽いものなら。」


「じゃあ、合流しようか。俺も太陽に連絡する。」


直もスマホを操作して東雲くんにメッセージを送っているようだった。


私も杏樹ちゃんからのメッセージを返信し、飲みかけのレモネードを飲み干した。





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