通信制の恋
「おーい!結ー!!」


フードコートで待っていると遠くから杏樹ちゃんと東雲くんがやってきた。


「杏樹ちゃん、楽しかった?」


「うん!すっごく!また午後も行きたいけど、ご飯食べた後すぐじゃ戻しちゃいそうだし、午後はゆっくりしようかなって。」


「それがいいよ…」


まだああいうアトラクションに乗ってみたいと豪語する杏樹ちゃんに私は少し引いた。



お昼は私がサラダスパゲッティ、杏樹ちゃんがガパオライス、直がハヤシライス、東雲くんはラーメンといった内容だった。


東雲くんは杏樹ちゃんと遊び疲れたのかラーメンを黙々と啜って食べていた。


私もサラダスパゲッティをツルツルと食べながら杏樹ちゃんと東雲くんのコンビをにまにましながら見ていた。





お昼も終わると私たちは休憩スペースにやってきた。ベンチやハンモックなどが用意されており、私たちはベンチに腰を下ろした。


「はー、食べた食べた!午後はゆっくりしよ!」


「そうだね。午前中いっぱい遊んだんだから、少しは休んだほうがいいよ?」



私は最初のアトラクションで心が折れたため、さほど疲れてはいないが、こういった施設は人が多く、人の視線などが気になって、少し精神を削っていた。
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