通信制の恋
私だけが顔を赤くしてプラネタリウムの部屋を出た。


「結、どうしたの?顔赤いよ?」


「誰かさんのせいです…」


両手で顔を覆い、先ほどのゆびのかんしょくを思い出していると杏樹ちゃんに心配されてしまった。


次は自由行動の時間で私たちはレポートの穴埋め問題を解くために施設のあちこちを回った。


中には本物の隕石が展示されており、私はテンションが上がった。


そして、施設の一角にはお土産コーナーがあり、そこには可愛い星座のキーホルダーが売られていた。


「か、可愛い…」


「ほんとだね…、どうする?買う?」


「うーん…、今あんまりお金使いたくないし…。水族館でキーホルダー買ったし…。うーん…、やめとく!」


決心して私と杏樹ちゃんはお土産コーナーから離れた。



自由時間が30分取られていたため、施設のあちこちを探検した私たちは、バスに戻り、続いての目的へと向かった。





次はキャンプ場でのカレー作りだった。



「飯ごう炊飯って私初めてかも。」


「私は小学生の時にしたっきりかな…」


「方法わかる?」


「ごめん、記憶が曖昧で参考にならないわ…」


カレーを作る班で一緒になったのはいつものメンバーだった。


男子たちには火起こしを担当してもらい、私と杏樹ちゃんはお米の準備とカレーの準備を任された。
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