きみのための星になりたい。
プロローグ
いつからだろう。
自分の思いを胸の中に閉じ込めて、周りに合わせて笑うことしかできなくなったのは。
言いたいことが喉に引っかかって何一つ言えず、もやもやとした気持ちと、情けなさと、諦めと。
それらがぐるぐると私の脳内を支配する。
家族といても、友人といても、私というひとりの人間が消されていくみたいでとても怖かった。
けれど、そんなとき、私は出会った。
私自身をしっかりと見つめ、受け止めてくれる人に。
そんな彼もまた、ある悩みを抱えていて。彼の抱える秘密を知ったとき、初めて思ったんだ。
この人のことを、守りたいと──。
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