MIYU~シングルマザー二十歳,もう一度恋します~
「あなたの本,ウチにもありますよ。母があなたの大ファンで。……あたしは読んだことないですけど」
「へえ,お母さんが?そっか,嬉しいな」
社交辞令じゃなく,裕一という名前の彼は本当に嬉しそうだ。
「今日,お子さんは?春奈ちゃんだっけ?」
「今日は保育園お休みなんです。あたしの両親が面倒見てくれてるので」
昨日のうちに,両親に頼んでおいたのだ。「彼に会いに行くから,春奈のことはお願い」と。今ごろは,「ばあば」と一緒に今夜のお誕生会で食べるごちそうの準備をしていることだろう。「じいじ」が買ってきてくれるケーキを楽しみにしながら……。
父の秀雄も,今日はわざわざ孫娘のために有給休暇を取ってくれた。春奈が生まれてからは,毎年この日にはそうしてくれている。
「そういえば,今日お誕生日だって言ってたね。おめでとう」
「ありがとうございます。……実は,あたしの誕生日も昨日だったんです」
……「おめでとう」ついでに,なんて厚かましいだろうか?そう思いながら,美優は打ち明けてしまった。別に,祝ってくれるなんて期待してはいないけれど……。
「そうなんだ?おめでとう。前もって教えてくれてたら,何かプレゼント用意しておいたのに」
「へえ,お母さんが?そっか,嬉しいな」
社交辞令じゃなく,裕一という名前の彼は本当に嬉しそうだ。
「今日,お子さんは?春奈ちゃんだっけ?」
「今日は保育園お休みなんです。あたしの両親が面倒見てくれてるので」
昨日のうちに,両親に頼んでおいたのだ。「彼に会いに行くから,春奈のことはお願い」と。今ごろは,「ばあば」と一緒に今夜のお誕生会で食べるごちそうの準備をしていることだろう。「じいじ」が買ってきてくれるケーキを楽しみにしながら……。
父の秀雄も,今日はわざわざ孫娘のために有給休暇を取ってくれた。春奈が生まれてからは,毎年この日にはそうしてくれている。
「そういえば,今日お誕生日だって言ってたね。おめでとう」
「ありがとうございます。……実は,あたしの誕生日も昨日だったんです」
……「おめでとう」ついでに,なんて厚かましいだろうか?そう思いながら,美優は打ち明けてしまった。別に,祝ってくれるなんて期待してはいないけれど……。
「そうなんだ?おめでとう。前もって教えてくれてたら,何かプレゼント用意しておいたのに」