MIYU~シングルマザー二十歳,もう一度恋します~
「あたしは本気で,娘の父親になってくれる人を探してるんです。結婚歴のない人にとって,シングルマザーって恋愛相手としては重くないかな,と思って……」
美優が働きながら子育てをしていることを知ってもなお,「会いたい」と言ってくれたのは彼だけだった。
「重いって……,面倒だってこと?」
美優は悲しそうに頷く。
「今までもそうだったんです。男性から交際を申し込まれることは何度かあったんですけど,『あたし,子供いますけど』って言ったらみんな萎縮しちゃって。だったら最初っから声かけるなって話ですよね。だから,子持ちの女ってやっぱり面倒くさいのかな……と思って」
それがトラウマになって,今まで恋愛から遠ざかっていたのだと美優は打ち明けた。
「う~ん,そんなことを"重い"って感じる男の気持ち,僕は分からないな。だって,本気で君のことが好きならそんなこと何の障害にも感じないはずだよ。僕なら絶対,春奈ちゃん……だっけ。君の娘さんのことがジャマだと思わない。母親だってことも含めて丸ごと好きにならなきゃ,君に失礼だから」
「そう……ですよね」
さすがは恋愛小説家だけあって,彼の恋愛観は世間と少し変わっている気がする。
それとも彼の考えの方がまともで,世間の考え方の方がおかしいのだろうか?
美優が働きながら子育てをしていることを知ってもなお,「会いたい」と言ってくれたのは彼だけだった。
「重いって……,面倒だってこと?」
美優は悲しそうに頷く。
「今までもそうだったんです。男性から交際を申し込まれることは何度かあったんですけど,『あたし,子供いますけど』って言ったらみんな萎縮しちゃって。だったら最初っから声かけるなって話ですよね。だから,子持ちの女ってやっぱり面倒くさいのかな……と思って」
それがトラウマになって,今まで恋愛から遠ざかっていたのだと美優は打ち明けた。
「う~ん,そんなことを"重い"って感じる男の気持ち,僕は分からないな。だって,本気で君のことが好きならそんなこと何の障害にも感じないはずだよ。僕なら絶対,春奈ちゃん……だっけ。君の娘さんのことがジャマだと思わない。母親だってことも含めて丸ごと好きにならなきゃ,君に失礼だから」
「そう……ですよね」
さすがは恋愛小説家だけあって,彼の恋愛観は世間と少し変わっている気がする。
それとも彼の考えの方がまともで,世間の考え方の方がおかしいのだろうか?