MIYU~シングルマザー二十歳,もう一度恋します~
(確かにそうなんだけど。なんか,あたし一人だけ蚊帳の外みたいで悔しいかも)
呼ぶならせめて,自分もいる時にしてほしかった。そしたら,喜びを共有できたのに!
……というか。
「春奈が,自分から『パパ』って呼んだんですか?」
美優の問いに,彼はあっさり「うん」と頷いた。
「多分だけど,あの子にも何となくは分かってたんじゃないかなあ?三歳くらいって,そういうこと理解できなくもない年頃だと思うし。……特に,女の子は」
裕一の言葉で,美優は自分自身の幼かった頃を思い出す。
「そうかもしれませんね。あたしも春奈くらいの頃には,よく両親の話に首突っこんだりしてた覚えがありますから」
母親の自分が悩むまでもなく,春奈は何もかも分かっていて,裕一と打ち解けていたのかもしれない。彼が父親になる人なんだ,と。
「――パパー,ママー,ハルたんおなかすいたー」
(……!今,また「パパ」って!今度はあたしの前で,「パパ」って呼んでくれた!)
美優の表情が,ぱあっと明るくなる。春奈はエスパーなの?ママが考えてたこと,分かっちゃうなんてスゴい!
「春奈っ,お昼ゴハンは春奈の好きなものにしよっか☆何が食べたい?」
感激して,感激のあまり,美優は思いっきりギュッと春奈をハグして訊いた。
「ハンバーグっ!」
「うん,ハンバーグね」
「パパも,ハンバーグたべる?」
春奈が,今度は裕一に訊く。
「うん!パパも一緒にハンバーグ食べるよ。じゃ,行こっか。春奈ちゃん,ママもね」
まだ結婚もしていないのに,彼に「ママ」って呼ばれるなんて!もう夫婦になったみたいだ。
「サインは……,昼食の後でいい?」
「はい!お任せします」
――こうして,親子三人(予定)は昼食を摂る店を探すために,再び裕一の白いミニバンに乗り込んだのだった。
呼ぶならせめて,自分もいる時にしてほしかった。そしたら,喜びを共有できたのに!
……というか。
「春奈が,自分から『パパ』って呼んだんですか?」
美優の問いに,彼はあっさり「うん」と頷いた。
「多分だけど,あの子にも何となくは分かってたんじゃないかなあ?三歳くらいって,そういうこと理解できなくもない年頃だと思うし。……特に,女の子は」
裕一の言葉で,美優は自分自身の幼かった頃を思い出す。
「そうかもしれませんね。あたしも春奈くらいの頃には,よく両親の話に首突っこんだりしてた覚えがありますから」
母親の自分が悩むまでもなく,春奈は何もかも分かっていて,裕一と打ち解けていたのかもしれない。彼が父親になる人なんだ,と。
「――パパー,ママー,ハルたんおなかすいたー」
(……!今,また「パパ」って!今度はあたしの前で,「パパ」って呼んでくれた!)
美優の表情が,ぱあっと明るくなる。春奈はエスパーなの?ママが考えてたこと,分かっちゃうなんてスゴい!
「春奈っ,お昼ゴハンは春奈の好きなものにしよっか☆何が食べたい?」
感激して,感激のあまり,美優は思いっきりギュッと春奈をハグして訊いた。
「ハンバーグっ!」
「うん,ハンバーグね」
「パパも,ハンバーグたべる?」
春奈が,今度は裕一に訊く。
「うん!パパも一緒にハンバーグ食べるよ。じゃ,行こっか。春奈ちゃん,ママもね」
まだ結婚もしていないのに,彼に「ママ」って呼ばれるなんて!もう夫婦になったみたいだ。
「サインは……,昼食の後でいい?」
「はい!お任せします」
――こうして,親子三人(予定)は昼食を摂る店を探すために,再び裕一の白いミニバンに乗り込んだのだった。