MIYU~シングルマザー二十歳,もう一度恋します~
「うん……」
たまには春奈抜きで,二人っきりでゆっくりデート。結婚してからも,たまにこんな機会が作れたら……。美優もそう思った。
「もちろん僕らの関係は,春奈ちゃんありきの関係だって分かってるけど。美優にだって生活に潤いは必要でしょ?母親である前に,一人の女性なんだからさ」
別に春奈を蔑ろにするわけではない。でもやっぱり,恋する気持ちだけは失いたくない。それが美優の正直な気持ちだ。
「じゃ,僕のマンションに向かうよ」
裕一が車のエンジンをスタートさせた。彼のマンションは六本木にあるらしい。
「――あ,そうだ。裕一さん,あのマッチングアプリ,あれからどうしたの?」
今まで訊く機会がなかったことを,美優は思いきって訊いてみた。
「君と付き合うことにしてから,すぐに退会したよ。他の女性からアプローチかけられても困るし。僕には美優しかいないから」
「そっか。安心した」
「そういう美優は?あのアプリどうしたの?」
同じ質問が,今度は裕一から投げ返された。
「もちろん,あたしも退会したよ。だって,裕一さん以上にいい人に出会えそうもないから」
こんなに彼のことが好きで,彼も美優や春奈のことを大切にしてくれて。今とっても幸せなのに,他の男性からアプローチされても困るだけだ。
たまには春奈抜きで,二人っきりでゆっくりデート。結婚してからも,たまにこんな機会が作れたら……。美優もそう思った。
「もちろん僕らの関係は,春奈ちゃんありきの関係だって分かってるけど。美優にだって生活に潤いは必要でしょ?母親である前に,一人の女性なんだからさ」
別に春奈を蔑ろにするわけではない。でもやっぱり,恋する気持ちだけは失いたくない。それが美優の正直な気持ちだ。
「じゃ,僕のマンションに向かうよ」
裕一が車のエンジンをスタートさせた。彼のマンションは六本木にあるらしい。
「――あ,そうだ。裕一さん,あのマッチングアプリ,あれからどうしたの?」
今まで訊く機会がなかったことを,美優は思いきって訊いてみた。
「君と付き合うことにしてから,すぐに退会したよ。他の女性からアプローチかけられても困るし。僕には美優しかいないから」
「そっか。安心した」
「そういう美優は?あのアプリどうしたの?」
同じ質問が,今度は裕一から投げ返された。
「もちろん,あたしも退会したよ。だって,裕一さん以上にいい人に出会えそうもないから」
こんなに彼のことが好きで,彼も美優や春奈のことを大切にしてくれて。今とっても幸せなのに,他の男性からアプローチされても困るだけだ。