過ぎた時間は違っても
準備や移動に掛かる時間を計算できないんだ。だから、言われた時間だけが耳に入ってその時間に動き始めれば問題ないと思ってしまう。でも、いつまでも唯織に頼っている訳にもいかない。直さなきゃいけないのは分かっているんだが、どうやっても無理なんだよな。
誰かと出掛けるのを断るのも、俺の性格が原因だ。学校の行事や家族の用事なら唯織が間に合うように気にかけてくれるけれど、俺個人の用事だとそうもいかない。仲の良い友達であれば電話を掛けて遅れないよう言ってくれるけれど、恋人の肩書きを持っているあの子は違う。俺の性格を知らないんだ。連絡も入れずに一緒に出掛ける約束を破ったとなれば、唯織に怒りの矛先を向けるかもしれない。
「誰も二人きりになれとは言ってないでしょ。恋人のいる友達と四人で歩けば良いじゃない」
「分かってるだろー?唯織がいないと何もできない事くらい」
誰かと出掛けるのを断るのも、俺の性格が原因だ。学校の行事や家族の用事なら唯織が間に合うように気にかけてくれるけれど、俺個人の用事だとそうもいかない。仲の良い友達であれば電話を掛けて遅れないよう言ってくれるけれど、恋人の肩書きを持っているあの子は違う。俺の性格を知らないんだ。連絡も入れずに一緒に出掛ける約束を破ったとなれば、唯織に怒りの矛先を向けるかもしれない。
「誰も二人きりになれとは言ってないでしょ。恋人のいる友達と四人で歩けば良いじゃない」
「分かってるだろー?唯織がいないと何もできない事くらい」