過ぎた時間は違っても
本当に私の事で言い争っていたんだと思いながら、近くにあったボールを手に取った。“落ち着いたら?”と紙に書いてボールに貼り付けて集団の真ん中辺りに投げると生徒や教師を掻き分け、真ん中辺りにいた翔琉が出てきた。
「あいつがいるのに何で来たんだ!」
「私を付きまとっている人、その人じゃないんだけど。私が付きまとわれているのはその人じゃなくてそっちの人。証拠は見たいなら帰ったら見せるから謝って」
翔琉は私を心配してくれている。そんなの分かってる。でも、心配して周りに迷惑を掛けるのは違う気がした。だから、あの男子に謝ってと強めに言ってしまった。心配してくれるのは有り難いけど、本当に翔琉の人違いだったから。
本当に私を付けているのは三人を止めようと生徒に紛れて良い教師を演じていたそっちの男だ。
「あいつがいるのに何で来たんだ!」
「私を付きまとっている人、その人じゃないんだけど。私が付きまとわれているのはその人じゃなくてそっちの人。証拠は見たいなら帰ったら見せるから謝って」
翔琉は私を心配してくれている。そんなの分かってる。でも、心配して周りに迷惑を掛けるのは違う気がした。だから、あの男子に謝ってと強めに言ってしまった。心配してくれるのは有り難いけど、本当に翔琉の人違いだったから。
本当に私を付けているのは三人を止めようと生徒に紛れて良い教師を演じていたそっちの男だ。