過ぎた時間は違っても
同じ病室に入院する事になった唯織はいつも通りだった。恐怖なんて無かったかのように、翔琉先輩の病院のベッドで寝ているという現実に声を上げて笑っていた。刑事さんも唯織に聞きたい事があったらしいけれど、今日は疲れただろうと気を利かせて明日訊いてくれるらしい。
「そんなに笑うな。これでもお前を守れなかったって後悔しているんだから・・・」
「付きまとわれて命の危険が及ぶのはいつもの事でしょうよ。それを自分の不注意って・・・。自惚れてるの?」
兄弟喧嘩が始まりそうな口調で話す二人にあたふたする美幸さん。でも、俺は引っ掛かっていた。何で唯織はいつもと違うんだ。
病室に入ってすぐは特に違和感を持たなかったけど、何かがおかしい。自分のせいで運ばれた病人を見て笑うような人じゃない。
「そんなに笑うな。これでもお前を守れなかったって後悔しているんだから・・・」
「付きまとわれて命の危険が及ぶのはいつもの事でしょうよ。それを自分の不注意って・・・。自惚れてるの?」
兄弟喧嘩が始まりそうな口調で話す二人にあたふたする美幸さん。でも、俺は引っ掛かっていた。何で唯織はいつもと違うんだ。
病室に入ってすぐは特に違和感を持たなかったけど、何かがおかしい。自分のせいで運ばれた病人を見て笑うような人じゃない。