過ぎた時間は違っても
最終章・歩く道
んー、誰だ
賑やかな建物の中にある喫茶店に来ていた時の事だった。放課後は学生で賑わうため、喫茶店と言うには騒がしいこの店に翔琉先輩と唯織と三人で机を囲んでいた。話の内容はもちろん俺たちの記憶の事。
「ごめんね、面倒事ばかり押し付けてて」
「良いんだ。俺も楽しんでいるしな」
まるで本当の兄弟のように笑い合った二人。少し羨ましかったけれど、今はそんな事を言っている場合じゃない。どうやって元の世界に戻るのかが問題なんだ。
翔琉先輩が調べてくれた話によると、この世界を作った犯人を見付けて現実に目を向けさせる事が大事らしい。犯人の特徴は元の世界で塞ぎたくなるくらいの経験をした事のある。らしい。普通に考えれば唯織の両親で俺の叔母夫婦である二人のどちらかなんだろうな。
「ごめんね、面倒事ばかり押し付けてて」
「良いんだ。俺も楽しんでいるしな」
まるで本当の兄弟のように笑い合った二人。少し羨ましかったけれど、今はそんな事を言っている場合じゃない。どうやって元の世界に戻るのかが問題なんだ。
翔琉先輩が調べてくれた話によると、この世界を作った犯人を見付けて現実に目を向けさせる事が大事らしい。犯人の特徴は元の世界で塞ぎたくなるくらいの経験をした事のある。らしい。普通に考えれば唯織の両親で俺の叔母夫婦である二人のどちらかなんだろうな。