過ぎた時間は違っても
店員の一人が席に戻るよう頼んできたんだ。どうしてそんな事をしなければいけないのかと思ったけれど、あまりにも必死に頼んでくるものだから俺たちは観念して席に戻った。よく見ると他の人たちにも頼み込んでいる。いったい、何があったというのだろう。
「どうしたんだろうなー」
「さぁ?」
溶けた氷を食べながら状況を把握するための手掛かりを探していると、明穂さんと部長が駆け寄ってきた。二人もここにいたのか。というか、二人でいるなんて本当に仲が良いなと思いながら辺りを見渡していた。
明穂さんが怖がって唯織の腕を抱き締めていた。唯織は明穂さんがこれ以上怖がらないように撫でているだけ。でも、俺は知っていた。唯織が不安や恐怖を感じている時、唇を軽く噛んで誰かに触れていようとする癖がある。
「どうしたんだろうなー」
「さぁ?」
溶けた氷を食べながら状況を把握するための手掛かりを探していると、明穂さんと部長が駆け寄ってきた。二人もここにいたのか。というか、二人でいるなんて本当に仲が良いなと思いながら辺りを見渡していた。
明穂さんが怖がって唯織の腕を抱き締めていた。唯織は明穂さんがこれ以上怖がらないように撫でているだけ。でも、俺は知っていた。唯織が不安や恐怖を感じている時、唇を軽く噛んで誰かに触れていようとする癖がある。