過ぎた時間は違っても
私の性格は羽李も知っているはずでしょう。命に数も重さも関係ない。でも、自分の命になると途端に軽く見てしまうって。そういう人なんだって分かっているはずでしょう。

「例え唯織が行ったとしてももう一つの要求を警察が呑まなかったら意味がないんだ!・・・警察が動いてからでも遅くはない。もう少し待ってくれ。それによく考えてみろ。犯人は正面の出入り口から動かないし、喫茶店の扉は安全だった。翔琉先輩の言っていた事実に信憑性が加わったと思わないか?」

「でも、もし翔琉の作戦の裏を突かれていたら?爆弾の電源が入った瞬間を見たいがために、電源が入るようになっている扉の近くにいたら?警察も私が犯人の手に渡ってから逃亡資金を渡そうとしていたら?」
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