過ぎた時間は違っても
私と羽李が暫く言い合っていると、正面出入り口の扉を犯人自ら開けた。警察の逃亡資金を受け取るためだ。でも、犯人はそのまま警察に捕まった。爆発物を処理するための部隊も突入してきた事もあり、人質も正面出入り口から順に外へと出ていって解放された。
正面の出入り口に行くと翔琉が抱き締めてきた。一緒に抱き締められる羽李は少しだけ複雑な表情をしていたけれど、にまっと笑った顔が私をときめかせた。
一度胸が高鳴っただけだったのに、その一瞬を犯人に見られていたらしい。犯人が持っていたリモコンによって、爆弾の電源は入れられた。その事を知らない私たち。警察の犯人を怒鳴る声や早く出ろという指示に混乱していると天井や壁が崩れて目の前が真っ暗になった。
痛いという事と、誰かの手を握っている事だけは分かった。でも、何が起きたのかまでは理解できなかった。
次に目を覚ますと、真っ黒な空間に白い道だけがある不思議な場所にいた。
正面の出入り口に行くと翔琉が抱き締めてきた。一緒に抱き締められる羽李は少しだけ複雑な表情をしていたけれど、にまっと笑った顔が私をときめかせた。
一度胸が高鳴っただけだったのに、その一瞬を犯人に見られていたらしい。犯人が持っていたリモコンによって、爆弾の電源は入れられた。その事を知らない私たち。警察の犯人を怒鳴る声や早く出ろという指示に混乱していると天井や壁が崩れて目の前が真っ暗になった。
痛いという事と、誰かの手を握っている事だけは分かった。でも、何が起きたのかまでは理解できなかった。
次に目を覚ますと、真っ黒な空間に白い道だけがある不思議な場所にいた。