過ぎた時間は違っても
今までいた世界は別の世界でも何でもなかった事も、自分の我が儘が起こした出来事の尻拭いをするために生まれ変わった事も。生きられないのが成人までだったのは神様と約束したからだったって事も。

「神様!会いたかった・・・!」

「唯織!?戻ってきてくれたのか!?」

犯人の事件は予想外だったのか、羽李と仲良くしている所を見たくなくてあまり関心を寄せていなかったのか。神様は抱き着いた私を見るなり目を見開いて本当に驚いていた。
見ていなかった神様のために事情を説明すると、そんな事があったのかと冷静に答えるだけだった。建物の中にいた人質の半数以上が助かったのだから反応は薄くても仕方無いんだろうけどさ。少しだけ冷たいと感じてしまうのも事実だった。
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