過ぎた時間は違っても
私の母は私を生んだ後に埋めなくなってしまったけれど、羽季にはまだ未来があったのに。
明穂が泣き崩れた時、私を見ていたように見えたけれど今思い返せば後ろにいた羽季を見ていたような気もする。もし羽季がいて泣き崩れたのだとしたら、羽季の母親の事を知ったのかもしれないと思った。だから、明穂が話してくれるまで待とうって思ったんだ。本当にそうだったら羽季の再従兄弟である私には言いづらい事だろうから。
「・・・ごめんなさい。頭、冷やしてきます」
「待って、唯織。良いんだ」
明穂と明穂の兄は父親が違う兄弟で、明穂の父親は羽季の母親を死なせる原因を作った人。羽季が産まれたのは自然の流れではない。明穂の父親が不倫していた羽季の叔母と羽季の母親を見間違えたから起こってしまった事故のせいで産まれたんだ。
明穂が泣き崩れた時、私を見ていたように見えたけれど今思い返せば後ろにいた羽季を見ていたような気もする。もし羽季がいて泣き崩れたのだとしたら、羽季の母親の事を知ったのかもしれないと思った。だから、明穂が話してくれるまで待とうって思ったんだ。本当にそうだったら羽季の再従兄弟である私には言いづらい事だろうから。
「・・・ごめんなさい。頭、冷やしてきます」
「待って、唯織。良いんだ」
明穂と明穂の兄は父親が違う兄弟で、明穂の父親は羽季の母親を死なせる原因を作った人。羽季が産まれたのは自然の流れではない。明穂の父親が不倫していた羽季の叔母と羽季の母親を見間違えたから起こってしまった事故のせいで産まれたんだ。