過ぎた時間は違っても
「唯織はその子が俺の母親を殺した奴の娘だと知っていたよ?でも、復讐するために近付こうとか、情報を得るために無理に仲良くなろうとかしなかった。ただ単純に話したら仲良くなっただけなんだ。だから俺もその子を恨まないし復讐もしない。姿は見たくないし名前も聞きたくないと思うけど、どんな顔をしているのかも名前も分からないからすれ違っていたとしても気付かないと思う。それに、産まれる切っ掛けになった話をされても実感沸かないんだよね。抱いてもらった事も無いし、写真も無いから顔も知らない」
明穂の兄は私が事実を知っていたにも関わらず、一人の友達として明穂を受け入れていた事に驚いていた。正直言ってしまえば私も会った事も見た事も無いから悲しい話だという印象しかない。本人と関わる事があれば苛立ちくらいはするんだろうけれど、実際に会った事がないから本当に苛立つかも分からない。でも、そことどう繋がっているの。
明穂の兄は私が事実を知っていたにも関わらず、一人の友達として明穂を受け入れていた事に驚いていた。正直言ってしまえば私も会った事も見た事も無いから悲しい話だという印象しかない。本人と関わる事があれば苛立ちくらいはするんだろうけれど、実際に会った事がないから本当に苛立つかも分からない。でも、そことどう繋がっているの。