過ぎた時間は違っても
早く部長の脳内から唯織を消したかった。他の人の脳内に唯織がいるというだけでむしゃくしゃしてしまったから。でも、俺の思った通りに行かないのが人生というもので。俺が何と言っても部長は唯織を気にしていた。
「お前じゃないんだから気にしない訳にいかないだろ?」
「でもあてはあるんですか?」
何かしなくてはという考えはあるのに方法は無いらしく、俺の返した質問の答えをごもらせてしまった。判断力はあるのにどうして不器用なんだろうといつも思う。部活での逞しさを私生活にも活かせたら人気者になっていたはずなのに、私生活が慎重なせいで恋愛対象として見られないと言われている。周りを全て取っ払ってその人個人だけを見たら俺なんかより部長の方が何倍も格好良いはずなのに。
「お前じゃないんだから気にしない訳にいかないだろ?」
「でもあてはあるんですか?」
何かしなくてはという考えはあるのに方法は無いらしく、俺の返した質問の答えをごもらせてしまった。判断力はあるのにどうして不器用なんだろうといつも思う。部活での逞しさを私生活にも活かせたら人気者になっていたはずなのに、私生活が慎重なせいで恋愛対象として見られないと言われている。周りを全て取っ払ってその人個人だけを見たら俺なんかより部長の方が何倍も格好良いはずなのに。