過ぎた時間は違っても
涙を堪えながら第二体育館に入ると、監督に叱られた。他校との練習試合という大切な日に遅れてくるなんてとたれている監督の目尻がつり上がっていた。ごめんと謝っても早く着替えてこいと言われるだけだった。まぁ良いかと思い、試合用の運動着に着替えて戻るとすぐに試合へ出された。まだ朝食が残っているんだよなと思いながら互いの手を叩いて仲間の一人と交代した。

「全く、こんな日まで遅刻か?」

「ごめーん。間に合うと思ったんだけどダメだったー」

「試合に集中しろ。来るぞ」

呆れたように笑う部長に叱られ、言い訳をしていると来栖先輩からも叱られてしまった。まぁ、来栖先輩は人一倍熱い人だから仕方ないか。
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