過ぎた時間は違っても
俺が入っただけなのに試合の流れは一変した。俺と部長、来栖先輩は見ている人の思考を停止させてしまうほど完璧な連携を見せていたそうだ。もちろん、他の仲間とも連携は取れているけれど俺たち三人の連携はずば抜けていたらしい。試合が終わった後で相手の監督がそう言っていた。でも、俺が一番嬉しかったのは監督に褒められた事じゃない。観覧出来る通路に唯織がいる事だ。
「部長が張り切っていたのって妹が来ていたからだったんですね」
「や、やめてくれよ・・・。明穂には明穂の人生があるんだから・・・」
今さら照れても遅い。部長の妹好きは学校中に知られているんだから。部長がモテないのは妹好き過ぎる所もあるのだろうか。皆で出掛ける前は無愛想だった来栖先輩も今は笑えるようになっていた。
「部長が張り切っていたのって妹が来ていたからだったんですね」
「や、やめてくれよ・・・。明穂には明穂の人生があるんだから・・・」
今さら照れても遅い。部長の妹好きは学校中に知られているんだから。部長がモテないのは妹好き過ぎる所もあるのだろうか。皆で出掛ける前は無愛想だった来栖先輩も今は笑えるようになっていた。