わたし、気付けば溺愛されてました。
「み、みなさん頭を上げてください!佐伯くんも、そんないいから………っ痛ッ」
佐伯側の気持ちはよく分かったし、まったく怒りは湧いてこなかった。
むしろ、こんなVIP対応してもらって申し訳ないくらいだ。
みなさんとは反対で、起き上がろうとしたら、左ひざに痛みが走った。
「しずく姉、大丈………」
「新木さん、大丈夫!?起き上がらなくていいよ、そのままでいいよ!?」
「う、うん…ありがとう」
「…………」
司、引き下がるんかい。
桃や圭くんなんて、もう眠たそうにしてるよ。