わたし、気付けば溺愛されてました。
「なにを当たり前のことを言ってるの?俺は24時間体制で新木さんの役に立つつもりだけど?」
「は…っ」
「え、ええっ!?」
司よりも早く大きく反応したのは、このわたしだ。
「さ、佐伯くん?本気?この家に一緒に住むってこと?」
わたしはてっきり、ちょっとしたパート家政婦(?)みたいなかんじかと……。
「新木さんまで、なに言ってるの。すべて俺に任せて?」
「待った待った!病室ではみんなが居たから言わなかったけど、あんたの手なんて借りなくても、俺がしずく姉を守るんだよ!」
「ちょっと、司!あんたなんて失礼でしょ!」
わたしが負傷した今、自分が役に立とうとしてくれているのはうれしいけれど。
「だって、しずく姉!こいつ、あきらかにしずく姉めあて……っしずく姉!?」
「新木さん!」
よろめいたわたしを、佐伯くんが抱えてくれた。