わたし、気付けば溺愛されてました。


「ご、ごめん……なんか急に眠気が……体、動かない……」


家に帰って来て、安心したからかな……?


「司くん。新木さんの部屋はどこ?」


「そんなの教えるわけ…」


「新木さんをはやく横にさせてあげたいんだ。たのむよ」


「う……っ」


ふわふわ……ぼーっとする意識のなか、ゆらゆらと体が宙に浮いて、全身が軽くなって……気づいたら、深い深い……眠りの世界へと入っていた。




「……君は、新木さんを運ぶことはできたかな?」


「チッ。……しずく姉になんかしたら、まじで潰す」


「シスコンくんがいたとは、とんだ計算外だな」


「うるせー。しずく姉の寝顔それ以上見るな!あんたはそこの物置部屋を使うんだな!!」


「俺もこの部屋で一緒に寝……おっと、これ以上は本気で潰されそうだ。これからよろしくね、司くん?」


「ふんっだれがよろしくするか!」


夢の中でなぜか佐伯くんと司が喧嘩していた。


もう……仲良くしてよ、ふたりとも……むにゃむにゃ。

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