優しい彼と愛なき結婚

大悟さんは2つの膨らみを揉み、啄むように口づけを落とす。人より質量のないそれは大悟さんの大きな手にすっぽり覆われてしまった。


「…小さくてごめんなさい」


思わず声に出た言葉に、大悟さんは手を止めた。
男性は大きい方が好きなはずだ。


「他にもアンタの身体のことで言いたいことは?」


「え?……大悟さんのように引き締まった身体じゃなくて、足も太いし…」


幻滅しないように今のうちに予告させてくれるということだろうか。期待されてそれを裏切るよりも先に懺悔してしまう方が気持ちも楽だ。


「大悟さんがお気に召すような身体ではないかもです……あまり、期待しな」


ーー期待しないでください。
そう言い掛けた言葉は、彼の唇に呑みこまれた。


息もつく暇がないくらいの執拗で荒々しい口づけに支配された。


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