一途な御曹司と16歳の花嫁
するとため息を吐いて私の肩に頭を乗せてきたのでますます心配になった。


やはり体調がすぐれないんだろうか、大丈夫かな?


「伊織さま、大丈夫ですか?」


「ダメだ、死にそうだ」


どうしょう、伊織さまの顔が赤くて苦しそう。

お水かおしぼりを持ってきてあげたほうがいいのかな。

「私に出来ることがあれば言ってください」

弱々しく目を瞑る彼を見たらとても気の毒に思えて、何かしてあげたいと純粋に思った。


「なら、なんでも俺の言うことを聞いてくれるか?」


「はい、もちろんです」


「今すぐ、おまえを連れてこの家を出て行きたい」


「?!??」


伊織さまの言ってる意味がますますわからなくて、頭にはてなマークが100個ほど浮かんだ。


伊織さまは、私に病院に連れて行って欲しいと言ってるのかな?
< 19 / 347 >

この作品をシェア

pagetop