一途な御曹司と16歳の花嫁

パーティーのお手伝い

「すみません、こちらのお料理お願いできるかしら」


「は、はいただいま」


私は急いで指定されたA5ランク高級ステーキを切り分けてお皿に盛り付ける。


ぎこちない笑顔でお客様へ手渡すと、ありがとうとお礼を言われる。


深々と頭を下げてからまた、つぎに並んでいる方のお料理をお皿へとよそう。


あれから二日後、私は新海家の奥様のお誕生日パーティー会場にいた。


給仕係として、忙しく働いてパーティーを手伝っていた。


新海家のパーティーは出席者も多くて、既存のメイドさん達だけではさばききれない。


こんな時は新海家の経営する会社の従業員さんやアルバイトさん等に助っ人してもらうのだけど、それでも今回は人数が足りないようだった。


家令である父の不在のせいで、こんなところにも迷惑がかかっているようだ。
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