一途な御曹司と16歳の花嫁
「つむぎ」
両手を顔で覆って、その場に泣き崩れた私をイオくんが抱えるようにして出ていこうとする。
私達が、ドアの前までたどり着いた時、突然
外側からドアが開いて南さんが入ってきた。
はじめ南さんが助けに入ってきてくれたんだって私は思った。きっと彼なら2人の父を説得してくれるはず。
彼はツカツカと旦那様のもとへ歩み寄り一枚の折りたたんでいる紙を広げ始める。
無表情のままで、旦那様にそれを見せる。
「旦那様、ご安心下さい。
婚姻届は提出はしていません」
南さんがいつもと変わら無い口調で報告する。
私達は一斉にその用紙を見に行くけれど、それは本当にあのときに私達がサインして、提出したと思い込んでいた婚姻届だった。
「うそ、どうして?南さん」
「南、どういうことだ、なんとか言え」
南さんは私と伊織さまの問いかけには答えず、目をそらしている。
両手を顔で覆って、その場に泣き崩れた私をイオくんが抱えるようにして出ていこうとする。
私達が、ドアの前までたどり着いた時、突然
外側からドアが開いて南さんが入ってきた。
はじめ南さんが助けに入ってきてくれたんだって私は思った。きっと彼なら2人の父を説得してくれるはず。
彼はツカツカと旦那様のもとへ歩み寄り一枚の折りたたんでいる紙を広げ始める。
無表情のままで、旦那様にそれを見せる。
「旦那様、ご安心下さい。
婚姻届は提出はしていません」
南さんがいつもと変わら無い口調で報告する。
私達は一斉にその用紙を見に行くけれど、それは本当にあのときに私達がサインして、提出したと思い込んでいた婚姻届だった。
「うそ、どうして?南さん」
「南、どういうことだ、なんとか言え」
南さんは私と伊織さまの問いかけには答えず、目をそらしている。