一途な御曹司と16歳の花嫁
「それは薫乃(かおるの)かな、ずっと前に来た時もつむぎは気に入ってたよな?」
「あ、うんそうだった、名前もかわいいね」
イオくんに教えてもらって思い出した。私、この花を持ってかえりたいほど気に入ったんだった。
「あ、あれ」
私は目についたその花のもとへ走り寄る。
「この薔薇、綺麗」
上品な藤色のその薔薇は、イオくんのおばあさまが大好きだった。
「ノヴァーリス、おばあさまが大好きだった薔薇だよな。
初めてここへ来た時につむぎがスケッチしてたろ?病床のおばあさまが少しでも元気になってくれますようにって、一生懸命描いてくれたんだ」
そうだ、そのスケッチをイオくんは今でも自分の部屋に飾ってくれていた。
「つむぎは本当に優しい子だった」
昔を懐かしむように言う彼は優しく私の髪を撫でる。
「あ、うんそうだった、名前もかわいいね」
イオくんに教えてもらって思い出した。私、この花を持ってかえりたいほど気に入ったんだった。
「あ、あれ」
私は目についたその花のもとへ走り寄る。
「この薔薇、綺麗」
上品な藤色のその薔薇は、イオくんのおばあさまが大好きだった。
「ノヴァーリス、おばあさまが大好きだった薔薇だよな。
初めてここへ来た時につむぎがスケッチしてたろ?病床のおばあさまが少しでも元気になってくれますようにって、一生懸命描いてくれたんだ」
そうだ、そのスケッチをイオくんは今でも自分の部屋に飾ってくれていた。
「つむぎは本当に優しい子だった」
昔を懐かしむように言う彼は優しく私の髪を撫でる。