先生、好きって言って。
◆
『おーい、戻ったぞー。』
と、調理台の上に買ってきた材料を置いた。
「先生ありがとうね!らんちゃんもお疲れ様!」
「一応全部買い揃えてきたけど、足りない時は言ってね。また買ってくるから。」
「ありがとうね、らんちゃん。本当今日も可愛」
『ほらー成瀬〜。お前はこっちで料理するんだったよな?』
「そ、そうです!っ先生顔怖いっす!」
『はいはい。行くよー。』
と、先生は涼が話してたのを遮って涼を無理矢理連れて行った。
それから、パンケーキやパフェ、タピオカミルクティーなど、甘い物を中心に試作をした。
メニューも一通り考えたものを作りそれをどんな風に盛り付けるのかも決めた。
すると、先生がいきなり、
『あのさ、俺甘い物苦手なんだよね。』
「き、急にどうしたんすか?」
と、涼が言った。
先生は皆が考えたメニューを見て、
『このメニューは甘いお菓子が多いからコーヒーも入れた方がいい。そしたら甘いの苦手な人も来やすいだろうし。』
「あー確かにそうですね。よし、コーヒーも追加しよう。」
先生甘い物苦手だったんだ。
それなのに私は、バレンタインでチョコ渡してしまった。
何だか申し訳ないな。
次のバレンタインは、甘くないお菓子作らないとね。