先生、好きって言って。
◆
「すみません、坂元先生はいらっしゃいますか?」
「あ、坂元先生ならいつもの所にいると思うよ。」
と、英語の先生が教えてくれた。
「ありがとうございます。」
私は職員室を出て先生がいつもいる場所、図書室へと向かった。
*
ガラガラ
図書室にはいつも人がいない。
でも、先生はきっと一番奥にいる。
そして、一番奥へと行くと、
いた。
「先生。」
『あぁ、古村。』
「先生、この間は送ってくれてありがとうございました。無事に風邪は治りました。」
『よかったな。成瀬のお陰だな。』
「まぁ、それはありますが…。ところで、先生は大丈夫なんですか?」
『あぁ、大丈夫。』
すごく棒読み感がある。
きっと大丈夫ではないんだろうな。
「私のせいですよね、ごめんなさい。」
『ばかか。俺の体調管理が出来てなかったからだ。余計な事考えんな。』
「ぜひ、私に看病させ……」
『結構。ほら、早く行けば。』
うーん。
いつにも増して冷たい。