先生、好きって言って。
『なんで神木なんだよ。』
「っな、何がですか?」
『…別に。俺が……連れ出そうと思ってただけ。』
俺が、の後が全然聞こえなかった。
い、一応抱き締められているのに、
こんなに密着してるのに全然聞こえなかった。
「俺が、何ですか?全然聞き取れませんでした。」
『……っうるせ。神木とあんまり話すなよ。』
先生…もしかして。
「…ヤキモチなんですか?」
ま、どうせ違うんだろうけど。
『……あーそうだよ。』
「へ?」
『何で聞いた本人が1番驚いてるんだよ。』
だ、だって、そんなの絶対、
「っありえないです!」
と、言って先生の腕を振りほどき資料室を出た。