先生、好きって言って。
私は走った。
あぁ、涙で前が見えづらい。
資料室のドアを閉め忘れてしまったが、そんな事を気にしてる暇なかった。
チアガールが泣きながら走ってるなんて、おかしな光景だよね。
「蘭ちゃんっ!ストップ!!」
へ?
グイッ
「り、涼…」
「こっちにおいで。」
どうして来てくれたの?
どうして校内にいるってわかったの?
涼は私の手を握った。
「蘭ちゃん、体育館裏に行こうか。そこで話聞くから。」
「う、うん。それよりも手…」
手を繋ぐなんて恥ずかしい…!
「今だけ、お願い。」
ドキッ
急に真剣な顔になるから少し戸惑った。
「い、いいよ。」
気付けば私の涙は止まっていた。