先生、好きって言って。




「ま、待って蘭ちゃん。スペイン行くってどういう事?」





あれ、そういえば涼に言ってなかったっけ…?




「私ね、親がスペインで仕事するから私も行くかどうか決めてって言われてたの。それで、日本を離れたくないって思ってたけど今、スペインに行くって決めた。」



「それは先生を諦めるため…とか?」




「うん。諦める。またいつか日本に帰ってきて、もし先生に会えたなら高校生の時、先生の事好きだったよって笑顔で伝えたい。」




「そうか…。スペインに行っちゃうのか〜。寂しいなぁ。」






私も涼と離れるのは寂しい。






唯一の友達だもん。






「っぼくはね!蘭ちゃんの事すっごく好きで、大好きで堪らないよ!」




うぇ!?



き、急になんだ?!




「っ涼…?」





「大好きで恋人にしたい。お嫁さんにしたい。でも、僕は蘭ちゃんのその候補にはなれない。だから、せめて蘭ちゃんが1番信頼できる友達になりたい。」




「涼…。本当にごめ」





「だめ。謝らないで。僕は自ら望んで友達になる事を選ぶんだから、ね?」




「う、うん。…涼、ありがとう。」





「よし、じゃあとりあえずご飯食べよう!あと30分しかないし、午後の部の準備とかあるんじゃない?」





「あ、それが赤組の実行委員が担当だから、もう少しゆっくりしてても大丈夫。」




「そっかそっか!じゃあゆっくり食べようか。ていうか、蘭ちゃんダンス上手だったよ。」





「えぇー、そんな事ないよっ」







なんて、他愛のない話をしながらお昼ご飯を食べた。









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