ハッピーエンドじゃなくても
【光梨side】
凛と初めて会った日のことをよく覚えている。
あれは9年前、小学4年生の始業式だった。
「おはようございます!もうすぐ始業式が始まるけど、その前に今日はみんなに紹介したい人がいるの。転校生の、清水凛さんよ!」
全校生徒が100人も満たない俺たちの学校にとって、転校生は予想外だった。クラスメイトが増えることがただ楽しみで、みんなすごく期待していた。「可愛い子かな?」「明るい子だったらいいな」「ドッジボールの人数増えるよ!」周りからはそんな声があがってた。
でも、君が教室に入ってきた瞬間、空気が変わったんだ。
「初めまして。清水凛です」
そういった君の顔には、表情なんてものがなくて、ただ生かされている、そう感じた。
何ヶ月たっても凛は誰とも仲良くなろうとしなかった。最初はみんな何度も話しかけていたけど、凛が話すことはなかったから、だんだん凛に話しかける子は減って、一学期が終わる頃には誰も凛に話しかけようとしなかった。
そして凛は二学期から、学校に来なくなった。
凛と初めて会った日のことをよく覚えている。
あれは9年前、小学4年生の始業式だった。
「おはようございます!もうすぐ始業式が始まるけど、その前に今日はみんなに紹介したい人がいるの。転校生の、清水凛さんよ!」
全校生徒が100人も満たない俺たちの学校にとって、転校生は予想外だった。クラスメイトが増えることがただ楽しみで、みんなすごく期待していた。「可愛い子かな?」「明るい子だったらいいな」「ドッジボールの人数増えるよ!」周りからはそんな声があがってた。
でも、君が教室に入ってきた瞬間、空気が変わったんだ。
「初めまして。清水凛です」
そういった君の顔には、表情なんてものがなくて、ただ生かされている、そう感じた。
何ヶ月たっても凛は誰とも仲良くなろうとしなかった。最初はみんな何度も話しかけていたけど、凛が話すことはなかったから、だんだん凛に話しかける子は減って、一学期が終わる頃には誰も凛に話しかけようとしなかった。
そして凛は二学期から、学校に来なくなった。