クローゼット番外編~愛する君への贈り物
俺の日常は、何ひとつ変わりなく…
ただ、一年ごとに年を重ねるだけだった。
歳月の流れと共に、俺の背は伸び、体格は大きくなり、声も低くなっていった。
それは、ミシェルも同じだった。
彼女は、花のように美しく成長していった。
ただ綺麗なだけではなく、女性の色香のようなものを感じるようになった。
お互い、口に出したことはなかったけれど、俺たちは気付いていた。
お互いの心の中に、俺たちがいることに。
そう…いつの間にか、俺たちは特別な存在になっていたんだ。
ある時、彼女はとても沈んだ顔をしていた。
顔色は悪くなかったけれど、俺はどうにも心配で、彼女に訊ねてみた。
「……叔母様が、縁談を持って来たの。」
「えっ!?」
それは、俺たちが16の頃のことだった。
16ともなれば、縁談があっても不思議はない。
特に、彼女は貴族の娘なんだから。
こんな日が来ることは、容易に想像出来るはずなのに、俺は、激しい衝撃を受けてしまった。
彼女との時間はとても穏やかで幸せで…そんな時間はこれからもずっと続くんだと勝手に思い込んでいて…
そんな嫌な想像をすることがなかったんだ。
ただ、一年ごとに年を重ねるだけだった。
歳月の流れと共に、俺の背は伸び、体格は大きくなり、声も低くなっていった。
それは、ミシェルも同じだった。
彼女は、花のように美しく成長していった。
ただ綺麗なだけではなく、女性の色香のようなものを感じるようになった。
お互い、口に出したことはなかったけれど、俺たちは気付いていた。
お互いの心の中に、俺たちがいることに。
そう…いつの間にか、俺たちは特別な存在になっていたんだ。
ある時、彼女はとても沈んだ顔をしていた。
顔色は悪くなかったけれど、俺はどうにも心配で、彼女に訊ねてみた。
「……叔母様が、縁談を持って来たの。」
「えっ!?」
それは、俺たちが16の頃のことだった。
16ともなれば、縁談があっても不思議はない。
特に、彼女は貴族の娘なんだから。
こんな日が来ることは、容易に想像出来るはずなのに、俺は、激しい衝撃を受けてしまった。
彼女との時間はとても穏やかで幸せで…そんな時間はこれからもずっと続くんだと勝手に思い込んでいて…
そんな嫌な想像をすることがなかったんだ。