The Last -凶悪-
『夏に教えた内容を覚えていますか?』
「・・“犯行現場”、
“地理的プロファイリング”」
『こちらをご覧ください。』
ホワイトボードに貼られた地図。
そこに赤ペンで×印と共に数字が書かれていた。
『初代硫酸魔が犯行に及んだ場所です。』
「やっぱり・・こう見ても1件目と2件目。
3件目~7件目は特徴が違うな・・。」
×印同士が近い1件目と2件目。
広範囲に渡って打たれた3~7件目の×印。
『昼間に議論した“ターゲットの選び方”以外に、“場所”についても一貫性が無くなりました。
これだけ散りばめたのは恐らく、
“捜査攪乱”という目的があったと考えます。
現に、全7件・・これなら地理的プロファイリングのしようがありません。』
「・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
『君も、私と同じ事を今考えたのでは?』
「・・もしかして・・
犯人に知性が加わった・・・?」
『私はもっと突っ込んで【アドバイザー】のような存在が現れたと推理しました。』
「つまり・・実行犯とは別に、
ブレーン的な存在がいたと・・
犯人は2人組って事か!?」
『3件目からタッグを組んだと考えれば色々な変化理由がスッキリします。
ターゲットの選び方が変わった事。
犯行場所が散りばめられた事。』
「・・・・・・・・・・・・・・・。」