The Last -凶悪-
「・・・・・・・・・・・・・。」
最終的には、誰ともペアになれなかった子が嫌そうな顔をして仕方なく私を指さす。
そんな光景が容易に想像でき・・・
「サトミ。」
「・・・え?」
「どうして泣きそうな顔してるの?」
「・・・・・・・・。」
「・・ねぇサトミ。
良かったら私と一緒の部屋にならない?」
「・・・・・・・・・え・・・。」
「修学旅行ずっと楽しみにしてたんだ!
サトミともっと仲良くなれたら良いなぁって!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
争奪戦をしていた人達に手を合わせて謝ったミドリちゃんに手を繋がれて、
一緒に教卓へ小走りで向かう。
「先生!私はサトミと同じ部屋にします!」
「おう。りょーかい・・
・・って・・小松?泣いてるのか?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「大丈夫か?ひょっとして・・
土屋と同じ部屋は嫌か?」
俯いた先には、私の上履きとミドリちゃんの上履きが並んでいた。
先生の問いかけに大きく首を横に振った後、
我慢できずに上履きの上に滴が落ちた。