The Last -凶悪-


「どうしても俺を硫酸魔だと疑って仕方ないんだったら・・

その腰につけてる拳銃で撃ってみろよ?」


「!?」


「俺を止めたいんなら・・もうお前に残された手はそれしかないぞ神野・・?」



「・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「ウヒャヒャヒャ!!

今の俺の持ち物は財布とスマホだけだ。

“丸腰の一般人”に、
お前は銃口を向けられるか?」


「・・・!!!!!!!」


「正義を果たせよ神野!?
俺が硫酸魔だって確信してるんだろ!?

証拠不十分なんてつまらない杓子定規は捨てようぜウヒャヒャヒャ!!」


「・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・・・。」










「・・・・・・・・氷室・・・・。」


「・・・・・?」


「俺がそんな安い挑発に乗るとでも思ったか?」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「証拠は必ず掴む。
俺達は必ずお前を捕まえる。

・・明日から・・・
せいぜいビビりながら生きろ。」


「・・・なんだと・・?」


「家を出る時、
幸寿苑で仕事をしている時、

帰る時、食事をしている時、
お酒を飲んでいる時・・

俺は必ずそこにいるぞ・・?」


「・・・・・・。」


「硫酸を家に持ち込んでみろ・・?

その瞬間、一斉に警察がお前の家に突入する。どんな言い訳も聞かねぇぞ?」


「・・・・・・・・。」




「柏原ミキヒコを転落死させて、
1課を追い出されて、

そこで巡り会った“絆”に誓ったんだ・・。
俺はもう・・二度と悪には染まらない。

大義名分を引っさげた上で、
必ず悪を倒してやる。」


「・・・・・・だったら・・末永くお付き合いといこうじゃねぇか神野刑事・・?」




















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