The Last -凶悪-
「なぁ松阪。マユちゃんの紹介限定って事でもいいからさ、
この店もいい加減、幸寿苑と提携してよ。
彼女の武器を1個作っておきたい。」
「・・・・・・・・・・・・。」
ミライさんがカクテルグラスを置いて松阪さんに顔を向けると、
氷をザクザク削っていたその腕が止まった。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・な・・なんでしょうか・・?」
松阪さんがじっと私の顔を見つめる・・。
少し薄暗い店内でもよく分かる、整った綺麗な小顔。
・・・そんなに・・こんなにカッコいい人に見つめられると・・・照れる(*´∀`)
「せっかくですが・・遠慮しておきます。」
・・・チーーーーーーーン(T^T)
「アハハハ!言うと思った。
ごめんマユちゃん。
こいつ、こう見えて極度の人見知りだから。
一度に相手に出来るのは4人までだっけ?」
「・・・3人です。僕に二次会のお客様達を捌ける器量はありません・・。」
「アハッ!人見知りのバーテンダーってちょっと面白いかも。」
「・・・矛盾するようですが・・人の話を聞くのは昔から好きだったので・・。」
柔らか~~~~いハニカミをちょっとだけ見せてくれた松阪さんが、
照れた様子で氷のザクザクを再開した。