The Last -凶悪-
これからブライダルプランナーとしての道のりが始まる。
小学生だった私に、
大きな希望と幸せを運んでくれた従姉妹のお姉ちゃんの結婚式のような、
たっくさんの人達を笑顔にさせるブライダルを作る。
そう・・希望に満ちあふれてたのに・・・!(`Д´)
「マユちゃん、さっきなんかあったの?」
「別に!怒ってませんから私!!」
「お・・おぉ。いま新婦様のお色直し終わってこれから再入場だから、
しばらく待機してて大丈夫だよ。」
「・・・そうさせてもらいまーす。」
「ほらマユちゃん。スマイルスマイル。
ホールスタッフは意外と列席者の人達の目につくんだから。」
「・・・はーい。」
「じゃあ俺は空いたお皿の回収してくるね。」
「ミライさん。」
「うん?」
「・・・ビール・・持って行ってくれてありがとうございました。」
「・・うん。いいよ。」
あれだけ履歴書でも面接でも“プランナー希望”と人事担当の人に言ったのに・・
入社後の私が配属されたのはまさかの“ホールスタッフ”。
ホールだったら学生時代に散々アルバイトしてきたのに・・
正直・・私の心は今も現在進行形で折れている・・。
同期入社の子達の中には、
早速プランナーの卵として先輩からOJTを受けている子もいるのに・・
私はここ幸寿苑 ―夢現mugen―の、
“幸せを運ぶ、何でも屋”としてみんなから絶大な信頼を受けている先輩、
【氷室ミライ】さんの下につく事になった。